いまや、飲食店や美容室をはじめ、さまざまな業種で口コミは利用者が選ぶ際の参考とされています。個人からのご依頼が中心となる、障害年金を扱う社労士事務所においても、Googleレビューが多く寄せられる傾向があります。
ここでは、障害年金の依頼先として社労士事務所を選ぶ際に、Googleレビューを参考にする場合のポイントと注意点について解説します。
Googleレビューは参考になるが万能ではない
Googleレビューは、実際にその事務所へ相談・依頼した方の感想を知ることができるため、社労士事務所選びの参考になります。対応の丁寧さ、説明のわかりやすさ、連絡の早さなど、公式ホームページだけでは見えにくい利用者目線の情報が得られることもあります。
とくに、障害年金の手続きは不安を抱えながら相談される方も多いため、「親身に話を聞いてもらえた」「安心して任せられた」といった口コミは、依頼先を検討するうえで安心材料になるでしょう。
ただし、Googleレビューだけで事務所の実力や自分との相性まで判断することはできません。口コミは、投稿者の感じ方や、そのときの状況によって評価が分かれることがあります。また、手続きの難易度や傷病の内容、依頼者ごとの事情までは見えにくく、「高評価だから誰にとっても最適」とは限りません。
さらに、障害年金の受給可否は、事務所の対応だけで決まるものではなく、初診日、保険料納付要件、診断書の内容、障害状態など、さまざまな要素によって判断されます。そのため、口コミ評価が高いことと、すべての案件で望む結果になることは必ずしも一致しません。
Googleレビューはあくまで参考情報の一つと考え、口コミの点数だけでなく、障害年金の取扱実績、費用の明確さ、説明の丁寧さ、相談時の対応なども含めて総合的に判断することが大切です。
高評価でも注意したい3つの理由
1投稿者の状況までは見えにくい
高評価の口コミがあっても、その方の傷病名、就労状況、通院歴、手続きの難易度までは通常わかりません。比較的進めやすい案件だったのか、初診日証明が難しい案件だったのかで、必要となる対応は大きく異なります。自分と似た事情の方に向いている事務所かどうかは、口コミだけでは判断しにくい面があります。
2高評価でもレビュー数が少ない
Googleレビューで★5に近い高評価を見ると、良い事務所という印象を持つ方も多いでしょう。もっとも、その評価が数件のみである場合は、少し慎重に見ることも大切です。
たとえば、レビューが2件や3件しかない状態で全てが★5であれば、平均評価は非常に高く表示されます。しかし、件数が少ない場合は、たまたま満足度の高かった一部の利用者の評価が反映されている可能性もあり、事務所全体の傾向までは見えにくい面があります。
一方で、レビュー数が多い事務所は、それだけ相談者や依頼者との接点が多い可能性があり、評価にも一定の傾向が表れやすくなります。高評価を維持しながら件数も多い場合は、継続的に満足度の高い対応をしている一つの参考情報になるでしょう。
3本当に依頼者が寄せた口コミなのか
Googleレビューは、実際に相談や依頼をした方の声を知る手がかりになる一方で、「本当に依頼者が寄せた口コミなのか」という視点も持っておくことが大切です。
同じ時期に似た文体の高評価レビューが集中している場合や、投稿者の他のレビュー履歴がほとんどない場合なども、参考にする際は慎重に見たほうがよいでしょう。
逆に、良い点だけでなく、一部に改善点や厳しい指摘、率直な感想が含まれている口コミは、実際の体験に基づいて書かれている可能性が比較的高いと考えられます。
本当に見るべき口コミ内容
1依頼者に寄り添った対応かどうか
「親切だった」「丁寧に説明してくれた」「やり取りがスムーズだった」「不安な気持ちに寄り添ってくれた」といった言葉が多く見られる社労士事務所は、依頼者の立場に立った対応を心がけている可能性があります。
障害年金の手続きは、体調面の不安を抱えながら進める方も多く、必要書類の準備や役所・医療機関とのやり取りが負担になることも少なくありません。そのため、単に知識があるだけでなく、わかりやすく説明してくれること、質問しやすい雰囲気があること、連絡が滞らないことも大切なポイントです。
口コミの中で、対応の丁寧さや安心感について具体的に触れられている事務所は、依頼者の物理的・心理的負担に配慮しながら、寄り添った支援を行っている可能性が高いといえるでしょう。
2厳しい口コミにも真摯に対応しているか
口コミ数が数百件規模になると、すべてが好意的な内容になるとは限りません。さまざまな事情により、十分に満足いただけなかった依頼者や相談者から、厳しい指摘や、ときには苦情に近い内容が寄せられることもあります。
その指摘がまったく事実に反するものであれば別ですが、事情があったとしても、依頼者・相談者が満足できなかったという事実自体は重く受け止める必要があります。
大切なのは、そのような声を無視したり感情的に反論したりするのではなく、真摯に受け止め、必要に応じて改善につなげようとしているかどうかです。ネガティブな口コミへの向き合い方には、その事務所の業務姿勢や依頼者への向き合い方が表れやすいものです。
そのため、高評価の数だけでなく、厳しい意見に対してどのような姿勢で対応しているかも、事務所選びの大切な判断材料になるでしょう。
当事務所が大切にしていること
当社のGoogleレビュー数は700件を超え、全国の社労士事務所の中でも多くの口コミをお寄せいただいております。
当社では、障害年金の受給が決まった方だけでなく、結果として不支給となった方にも、差し支えのない範囲でGoogleレビューの投稿をお願いしております。その中から、一定数の方に実際にご投稿いただいています。
この取り組みには、主に二つの目的があります。
一つ目は、ご満足いただけたかどうかを知る一つの指標になると考えているためです。Googleレビューの投稿は、文章を考えたり入力したりする手間がかかるため、決して気軽なものではありません。私自身も、他のお店などで投稿をお願いされても、よほど満足したとき(ときには逆に非常に残念な経験をしたとき)でなければ、なかなか投稿しません。
そのため、好意的な口コミをいただけることは、その手間を超えて投稿したいと思っていただけた結果であり、サービスにご満足いただけた表れの一つと受け止めています。
二つ目は、業務改善につなげるためです。日々の業務の中では、当たり前になってしまい、自分たちでは気づきにくい点もあります。そうした中で、ご指摘や率直なご意見をいただくことで、初めて見えてくる課題も少なくありません。
厳しいご意見であっても、より良い対応につなげるための貴重な機会と考え、真摯に受け止めております。
- 小西 一航
- さがみ社会保険労務士法人
代表社員 - 社会保険労務士・精神保健福祉士
