判定証明書とは?
判定証明書とは、療育手帳の取得時に実施した知能検査の結果が記載された書類です。
「判定証明書」という名称が決まっているわけではなく、同様の書類でも「判定書」や「愛の手帳判定結果について」など名称が異なる場合もあります。
もし、お手元にある書類が該当するのか不明な場合は、参考として、神奈川県総合療育相談センターが発行した判定証明書をベースとしたサンプルをご用意しましたので、主な内容などをご確認ください。
内容が類似しているのであれば、名称が異なっても、同様の証明能力を持つ書類である可能性が高いです。
判定証明書が障害年金請求に必要な理由
知的障害で障害年金請求をする場合、IQの数値がとても重要となります。
IQの値以外も考慮することとされていますが、ご家族が請求を行って不支給となり、当社にご相談いただくケースを見る限り、IQが65より上の数値であると2級認定されづらいという現状があります。
そこで、判定証明書を取得することで、IQ65以下の知的障害であることを伝えていくわけです。
もちろん、それ以上の数値が出たからといって、即障害年金を諦めなければいけないということはありません。
前述の通り、IQの値以外も考慮することになっているからです。
当社では、IQ65以上であるため不支給になったと思われるケースの再請求をお引き受けし、追加の資料を足すことで支給に決定が変わった事例がいくつもあります。
もし、ご自身やご家族だけでの請求に不安がある場合は、障害年金の代理請求を行っている社会保険労務士にご相談ください。
判定証明書をおすすめする理由
IQを知りたいのであれば、障害年金の請求にあわせ、新たに医療機関で知能検査を受けるという手もあります。
しかし、そのためだけに再度知能検査を受けるのは、ご本人様にとって負担が大きいでしょう。
それに比べ、判定証明書は療育手帳の判定機関に依頼するだけで、療育手帳を取得した際の情報を発行してもらえます。
簡便さという点で大きなメリットがあるわけです。
また、当社が依頼した範囲では、すべて無料で発行いただいています。
判定証明書を取得する方法
療育手帳の「判定記録」欄に記載してある判定機関に連絡し、判定証明書の発行を依頼します。
「判定記録」欄は顔写真が載っているページではなく 3~4ページ目にあることが多いようです。
都道府県(政令指定指定都市は市)によって仕様が異なるため、参考ではありますが、神奈川県では以下のようなデザインとなっています。
また、現在では手帳型ではなくカード型も普及してきています。
判定機関に連絡するときは、「障害年金請求に使用するため、IQが記載された書類である判定証明書を提供してほしい」と伝えれば、対応してもらえます。
神奈川県の依頼先
さがみ社会保険労務士法人がある神奈川県では、依頼先の判定機関は下記の3つに大別されます。
A.神奈川県総合療育相談センター
最も迅速に判定証明書を発行いただける機関です。
取得の流れは下記の通りとなっております。
- 申請書の受け取り
- 神奈川県総合療育相談センターから申請書を郵送あるいはFAXなどで受け取ります。
- 申請書の記入
- 受け取った申請書に記入を行います。
- 申請書の返送
- 記入した申請書を、療育手帳の写しとともに神奈川県総合療育相談センターへ郵送します。
- 判定証明書の受け取り
- 判定証明書が自宅へ返送されますので受け取ってください。
お手元に届くまでには、返送からだいたい1週間くらいかかります。
《連絡先》
〒252-0813
神奈川県藤沢市亀井野3119
神奈川県総合療育相談センター
福祉課審査判定班
0466(84)5700 内線404、405
B.市町村役場
各市町村役場によって、必要な書類と手続きの流れが異なるため、お住まいの地域の役場に直接お問い合わせください。
C.児童相談所
市町村役場と同じく、自治体によって必要な書類と手続きが異なります。対応してもらう児童相談所に直接お問い合わせください。
なお、それぞれ対応が異なる市町村役場、児童相談所ですが、多くの場合は郵送にて受け付けていただけるようです。
また、療育手帳には判定機関が複数記載されていることがあります。
この場合、最初の判定機関とか最新の判定機関に頼まなければいけないという決まりはありません。
より手続きのご負担が少ない機関に依頼するのが良いでしょう。
- 小西 一航
- さがみ社会保険労務士法人
代表社員 - 社会保険労務士・精神保健福祉士