令和7年度に報道された、精神障害に係る障害年金の不支給件数が急増した問題を受け、日本年金機構は、不支給決定通知書に記載する理由を以前よりも詳しく示すよう改善しました。
従来の不支給理由【判断及び判断の根拠となった事項等】には、診断書に記載された内容がそのまま列挙されていることが多く、初めて通知書を見る方にとっては、どの記載が等級判定ガイドラインのどの項目に対応し、なぜ不支給と判断されたのかが分かりにくいものでした。
改善後は、不支給決定通知書に「国民年金・厚生年金保険 精神障害に係る等級判定ガイドラインによる認定(概要)」と題する別紙が添付されるようになりました。
この別紙には、不支給の根拠とされた事項と、それに対応する〔表2〕「総合評価の際に考慮すべき要素の例」の項目番号を示した対照表が掲載されています。
これにより、審査において診断書や申立書のどの部分が重視され、どのような理由から不支給と判断されたのかを、従来よりも確認しやすくなりました。

最初に、等級判定ガイドライン「障害等級の目安」の数値が記載されます(記載されていない場合もあります)。
続いて、不支給の根拠とされた事項と、それに対応する「総合評価の際に考慮すべき要素の例」の項目番号を示した別紙(対照表)が添付されています。
例えば、不支給決定通知書には次のような記載があります。このうち、太字で示した部分と、あわせて添付される別紙が今回の改善点です。
- 「初診時に比べ、抑うつ症状は改善傾向である」とあること。
- 家庭及び社会生活についての全般的状況は、「対人関係に問題なし」とあること。
- 現症時の就労状況は、勤務先が「一般企業」、雇用体系が「一般雇用」、仕事の頻度が「週5日」とあること。
- 一人暮らしであり、かつ福祉サービスは利用していないこと。
- 日常生活活動能力は、「ある程度自立している」とあること。
これらについては、ガイドラインに定める考慮すべき要素1、20(別紙参照)に基づき判断すると、表面認定基準〔1〕〔2〕〔3〕に該当せず、障害の等級の2級と認められないこと。
別紙「国民年金・厚生年金保険 精神障害に係る等級判定ガイドラインによる認定(概要)」


- 小西 一航
- さがみ社会保険労務士法人
代表社員 - 社会保険労務士・精神保健福祉士
