社会福祉士の末松です。
2026年(令和8年)8月から、高額療養費制度が改正されましたね。
病院でソーシャルワーカーとして勤めていたときには、何度も目にし、説明していた高額療養費制度。今回、改正の記事を見て、約10年前とは内容が変化していることに驚きました。
高額療養費制度とは、医療費の自己負担が高額になった場合に、1か月の自己負担を一定額までに抑える制度です。
今回の改正で何が変わったのか、主なポイントをわかりやすくご紹介します。
主な改正ポイントは4つ
1 月ごとの自己負担上限が見直された
2026年8月から、所得に応じて1か月の自己負担上限額が見直されました。
所得区分によっては上限額が引き上げられ、これまでより自己負担が増える場合があります。
2 「多数回該当」は基本的に据え置き
高額療養費制度には、直近12か月で3回以上制度の対象になると、4回目から上限額が下がる「多数回該当」という仕組みがあります。
今回の改正では、長期治療をしている方に配慮し、多数回該当の上限額は基本的に据え置かれました。
3 新たに「年間上限」が設けられた
今回の大きなポイントのひとつが、「年間上限」の新設です。
2026年8月からは、8月から翌年7月までの1年間について、新たに自己負担の上限が設けられました。
月ごとの自己負担額を積み上げ、年間上限を超えた場合には、超えた分が保険者から還付されます。
毎月は多数回該当に当てはまらなくても、年間を通して医療費の負担が大きい方に配慮した仕組みです。
4 70歳以上の「外来特例」も見直された
70歳以上の方には、外来医療について個人ごとの上限を設ける「外来特例」があります。この上限についても2026年8月から見直されています。
一方、住民税非課税世帯などについては別の上限が設定されており、低所得者への配慮も行われています。
まとめ
2026年8月の高額療養費制度改正のポイントは、
- 月ごとの自己負担上限額が見直された
- 多数回該当の上限額は基本的に据え置き
- 新たに年間上限が設けられた
- 70歳以上の外来特例の見直し
という4点です。
上記の詳細は、厚生労働省のサイトをご確認いただけますと幸いです。
参考ページ
- 高額療養費制度を利用される皆さまへ(厚生労働省)
- 令和8年8月から高額療養費制度が見直されます(厚生労働省)
- 末松
- さがみ社会保険労務士法人
- 社会福祉士
なお、2027年8月には所得区分の細分化など、さらなる見直しが予定されています。
今回の改正により、自己負担上限額が引き上げられ、負担が増えた方もいらっしゃるかもしれません。一方で、新たに「年間上限」が設けられたことで、年間を通して医療費の負担が大きい方にとっては、負担軽減につながる仕組みも加わりました。
高額な治療を受けている方や、今後治療を予定している方は、この機会にご自身の所得区分や自己負担上限額を確認しておくと安心ですね。
本記事は、厚生労働省の公表資料を参考に、2026年8月時点の情報をもとに作成しています。制度の詳細は、厚生労働省や加入している健康保険等にご確認ください。
