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精神障害・知的障害で居宅介護を受けるには~制度概要と注意点~
公開日:2026/07/28
  最終更新日:2026/07/28

精神障害や知的障害で居宅介護を受けるには? 制度概要や注意点について

居宅介護とは?

居宅介護とは、ホームヘルプサービスとも呼ばれ、地域で暮らす障害者の方に対して、食事や入浴・排せつ介護、家事援助、生活上の相談や病院への付き添いなどを行うサービスです。
主にホームヘルパーが障害を持つ方が生活する自宅へと出向き、一人ひとりが必要とする支援を行います。

利用者だけではできないことをホームヘルパーがサポートすることで、地域社会への参加や自立した生活を継続することができます。
また、居宅介護を利用することで、利用者本人はもちろんのこと、その家族の負担を減らすことも可能になります。

居宅介護サービスの対象者について

居宅介護は障害者総合支援法の自立支援給付のひとつ、介護給付に位置づけられています。
障害者総合支援法の対象者は障害者手帳を所持していなくても必要と認められた支援が受けられます。

まず、自立支援給付の全体像について確認しておきましょう。

自立支援給付は、主に以下の5つに分けられます。
居宅介護は、このうち「①介護給付」に位置づけられる障害福祉サービスです。

  1. 介護給付
  2. 訓練等給付
  3. 自立支援医療
  4. 補装具費の支給
  5. 相談支援

介護給付には、居宅介護のほか、重度訪問介護、同行援護、行動援護、生活介護、短期入所などのサービスがあります。

居宅介護を利用する場合は、原則として障害支援区分の認定を受ける必要があります。
障害児については、心身の状態や介護の必要性などを踏まえて、市区町村が支給の要否を判断します。

障害支援区分は、居宅介護を含む「障害福祉サービス」において、必要な支援の程度を分けるもので、1~6の区分があります。
障害年金とは逆で数字が小さい方が状態が軽いことを示します。
この区分で1以上に該当すれば、居宅介護の対象となります。

障害支援区分の認定を受けるにあたり、障害者手帳の所持や障害年金の受給は、必須ではありません。
また、対象は特定の障害種別に限られず、身体障害・知的障害・精神障害・対象となる難病等のある方が含まれます。
対象となる障害や疾病があり、居宅介護の必要性が認められ、市区町村から支給決定を受けた場合は、サービスを利用できます。
具体的な対象要件や必要書類は、市区町村の窓口で確認してください。

なお、「身体介護を伴う通院等介助」を利用するには、原則として障害支援区分2以上であることに加え、歩行・移乗・移動・排せつなどについて、所定の支援が必要な状態に該当することが求められます。

居宅介護サービスを利用するには

居宅介護サービスの利用手順

居宅介護サービスの申込手順
居宅介護のサービスを希望する場合は、まずお住まいの市区町村に申し込んでください。
市区町村によって窓口の名称が異なりますが、多くは障害福祉課や福祉課などで受付を行っています。

その後、申込者の障害はどの程度なのか、障害支援区分の認定が進められます。
障害支援区分の認定に関しては、認定調査員が申込者を訪問し、心身の状態を把握したり、質問したりなどの調査を行います。
さらに、認定調査の結果や医師意見書などをもとに、市町村審査会で審査・判定が行われます。

障害支援区分の認定後、本人の希望や生活状況、必要な支援内容などを踏まえて、サービス等利用計画案が作成されます。
その後、市区町村が、利用できるサービスの種類や利用時間・回数などの支給内容を決定します。支給決定後、利用するサービス事業者を選んで契約します。

居宅介護サービスの利用料金(負担費用)

居宅介護サービスを利用するには、利用料金が必要です。原則的には、受けたサービスの1割負担となります。
しかし、さまざまな種類のサービスを利用したとしても、1か月あたりの負担上限額が決まっているので、利用料金が高額にならないように配慮されています。

利用料金の1か月当たりの負担上限額は、サービス利用者の世帯の収入状況に応じて、以下のように異なります。
年収額はあくまで目安であり、実際の区分は市区町村が判定します。

生活保護世帯 負担上限額0円
生活保護受給世帯
低所得世帯 負担上限額0円
市町村民税非課税世帯
一般世帯1 負担上限額9,300円
市町村民税課税世帯(おおむね年収670万円以下の世帯)
一般世帯2 負担上限額37,200円
上記以外の世帯(施設入所者やグループホーム利用者で課税世帯の場合も含まれる)

居宅介護と障害年金の同時利用は可能?

社労士小西の丸マーク
障害年金を受給している方は、いつも年金で経済的に支援をしてもらっているのに、居宅介護のサービスも同時に利用することはできるのだろうかと不安に思うこともあるでしょう。しかし、障害年金を受けながらでも、必要であれば、居宅介護の利用を選択することは可能です。

週1回・1時間程度など、短い時間や少ない回数から利用できる場合もあります。
日常生活で支援を必要としていることがあれば、まずは市区町村の窓口や相談支援事業所などに相談してみましょう。

また、障害年金の受給にあたって、こういった日常生活のサポートが必要であるという事実は、日常生活が難しいことを証明するひとつの材料にもなります。
特に日常生活に支障が出ているけれど、事情により一人暮らしであるといった場合は、居宅介護の利用も検討してみてください。

居宅介護サービスの利用時の注意点

居宅介護と似た名称のサービスに、「居宅介護支援」があります。ただし、両者は根拠となる法律やサービス内容、対象者が異なります。

居宅介護は、障害者総合支援法に基づき、障害のある方に対して、入浴・排せつ・食事の介助や家事援助、通院等の介助などを行う障害福祉サービスです。

一方、居宅介護支援は介護保険法に基づくサービスで、ケアマネジャーがケアプランを作成し、介護サービス事業者や関係機関との連絡・調整を行います。
居宅介護支援の対象は、主に要介護認定を受けた65歳以上の方です。

名称が似ているため混同しやすいですが、対象者やサービス内容が異なることを理解しておきましょう。

社会保険労務士・精神保健福祉士 小西 一航
小西 一航
さがみ社会保険労務士法人
 代表社員
社会保険労務士・精神保健福祉士

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