「合理的配慮」があるかが重要
結論から言うと、学生であっても障害年金を請求することは可能です。
ただし、学生の方の場合、多くは初診日が「20歳前」または「国民年金に加入している期間」にあるため、請求の対象は障害基礎年金となります。
障害基礎年金は、障害等級が2級以上に該当しない場合は支給されません。
2級の判定では、家事や身の回りのことなど、日常生活にどの程度の支援が必要かが主な評価のポイントになります。
そのため、学校が本人の障害特性を把握しておらず、特別な支援や配慮もないまま問題なく通学できている場合には、日常生活での支援の必要性が低いと判断され、障害等級2級に該当すると認められる可能性は高くないと考えられます。
一方で、学校の理解や合理的配慮を受けながら、何とか学業を続けている状態であれば、評価の見方は変わってきます。
どのような支援や配慮がなければ学業の継続は難しいのか、その状況や内容を審査側にきちんと伝えることができれば、2級と判断される可能性が広がることもあります。
「合理的配慮」を伝えるには
①合理的配慮決定通知書のコピーを提出する
合理的配慮決定通知書(※学校によって呼び方は異なります)とは、学生からの申請や相談を受けて、学校が検討した結果を
「どんな配慮を行うのか」
「いつから、どの範囲で行うのか」
を明確に示すための書類です。
口頭での配慮とは違い、学校としての公式な判断が記録に残る点がポイントです。
通知書には、たとえば次のようなことが書かれます。
- 障害の内容
- 配慮を必要とする理由
- 認められた合理的配慮の内容
- 出席要件の緩和
- 課題・試験の期限延長
- 別室受験、オンライン対応
- 実習内容の調整 など
障害年金を請求する際に、この通知書のコピーを参考資料として添付することで、就学にあたってどのような支援や配慮が必要な状態なのかを、審査側により具体的に伝えることができます。
②欠席や遅刻が続いている場合は、出欠状況がわかる資料も提出する
体調が安定せず、欠席や遅刻が続いている場合は、学校に出欠状況がわかる文書の発行をお願いし、障害年金を請求する際に、参考資料として添付するとよいでしょう。
③就学状況を診断書に反映してもらう
学校から合理的配慮決定通知書や出欠状況がわかる文書を受け取ることが難しい場合は、どのような合理的配慮を受けながら就学しているのか、また出席や欠席の状況について、できるだけ具体的に書いたメモを用意しましょう。
そのメモを診断書を依頼する際に医師へ渡し、診断書の⑩欄にある「イ 左記の状態について、その程度・症状・処方薬等を具体的に記載してください。」の記載に、就学状況や配慮の内容が反映されるようお願いしましょう。

- 小西 一航
- さがみ社会保険労務士法人
代表社員 - 社会保険労務士・精神保健福祉士
