生成AIの操作方法や病歴・就労状況等申立書の作成方法などのご質問にはお答えしておりません。
また、一部の書類の内容だけをチェックするような部分的なご依頼は承っておりません。
社会保険労務士・精神保健福祉士の小西です。
今回は、発達障害で障害年金請求をする方向けに、生成AIを活用し、病歴・就労状況等申立書を作成する方法についてご案内します。
基本編については、生成AIを活用した病歴・就労状況等申立書の作成方法~基本編~をご覧ください。
発達障害は「病歴・就労状況等申立書」を出生日から書く必要がある
生来性のものと考えられている発達障害および知的障害については、幼少期に特段の異常が見られなかった場合でも、原則として出生日から病歴を記載します。
定型様式には「期間を3~5年ごとに区切って記入してください」と記載されていますが、必ずしも厳密に5年以内で区切る必要はありません。
筆者の実務では、初診日頃までの状況を、概ね以下のように区切って整理しています。
- 出生時~小学校入学前(約6年間)
- 小学校(6年間)
- 中学・高校(6年間)
- (進学している場合)専門学校・大学(2~4年間)
- 社会人になってから初診日頃まで(約5~20年間)
※期間の区切り方はあくまで一例であり、本人の生活状況や支障の現れ方に応じて柔軟に調整して構いません。
このように発達障害では、簡素化が可能な20歳前障害を除き、学齢期から青年期までの状況を一定の期間ごとに区切って盛り込む必要があるため、基本編に比べて生成AIへの指示文がやや複雑になります。
入力文のサンプルと出力結果
以下が入力文のサンプルです。
出力されたものを参考に
障害年金の病歴・就労状況等申立書(自閉スペクトラム症・注意欠陥多動性障害)としてそのまま提出できる文章(簡潔・経緯説明中心)に整えてください。
初診日前の状況は、就学前(6年間)、小学校(6年間)、中学・高校(6年間)、高校卒業後の順に、期間と医療機関の受診歴なしとわかる見出しにしたうえで、時系列に沿った文章で記載してください。
初診日後の状況については、医療機関名と期間が分かる見出しにしたうえで、段落を分けて記載してください。
【通院歴】
・〇〇クリニック(令和4年2月10日~令和4年6月5日)
・△△クリニック(令和4年7月2日~現在)
【病歴メモ】
~初診日前~
・就学前:平成10年4月25日~平成16年3月
幼稚園の園児とはほとんど会話なかった
一人遊びが多かった
気に入った物を常に持ち歩き、強いこだわりがみられた
・小学校:平成16年4月~平成23年3月:
周囲とのコミュニケーションがうまく取れず、孤立していた
質問されても言葉が出ず、回答できなかった
遅刻、忘れ物が非常に多かった
・中学・高校:平成23年4月~平成29年3月
中学、高校でも相変わらず遅刻、忘れ物が多かった
興味の有無により、教科間で成績差が大きかった
同じ話を繰り返し、同級生から指摘を受け、友人はできなかった
集団行動が困難で、運動会や文化祭には参加しなかった
・高校卒業後:平成29年4月~令和4年1月
デザインの専門学校に進学するも課題多く内容も想像と異なり、半年で辞める
その後はアルバイトを転々とした
いずれも口頭指示が理解できず、ケアレスミス多く、叱責されることがたびたび
新しいことが覚えられない、人間関係もうまくいかず、時に暴言を吐かれることも
発達障害のネット記事を目にしたことをきっかけに精神科を受診
~初診日後~
・令和4年2月10日:〇〇クリニックを受診
自閉スペクトラム症と注意欠陥多動性障害の診断
・令和4年4月:医師に勧められ就労移行支援事業所の利用開始
・令和4年7月2日:医師の異動に伴い△△クリニックへ転院
・令和5年3月:精神障害者保健福祉手帳を取得
・令和5年3月:障害者雇用によりリサイクル会社に就職
ペットボトルの回収・粉砕・運搬など単純反復的な業務に従事
就労定着支援を利用し、相談できる上司もいるが、新しい業務の習得に時間を要し、コミュニケーションの困難さから就労継続に課題がある。日常生活や身の回りのことにも、家族の援助や助言が必要な状態
↓入力後
以下のとおり、年金機構様式にそのまま転記できる表現で、
簡潔・経緯説明中心の病歴・就労状況等申立書に整えます。
就学前(平成10年4月25日~平成16年3月/医療機関の受診歴なし)
幼稚園在園中は、他の園児との会話がほとんどなく、一人遊びが多かった。気に入った物を常に持ち歩くなど、強いこだわりがみられた。
小学校(平成16年4月~平成23年3月/医療機関の受診歴なし)
周囲とのコミュニケーションがうまく取れず、孤立していた。質問されても言葉が出ず、回答できないことがあった。遅刻や忘れ物が非常に多かった。
中学・高校(平成23年4月~平成29年3月/医療機関の受診歴なし)
中学・高校を通じて遅刻や忘れ物が多かった。興味の有無により教科間で成績差が大きかった。同じ話を繰り返し同級生から指摘を受け、友人はできなかった。集団行動が困難で、運動会や文化祭には参加しなかった。
高校卒業後(平成29年4月~令和4年1月/医療機関の受診歴なし)
デザイン系専門学校へ進学したが、課題が多く内容も想像と異なったため、半年で中退した。その後はアルバイトを転々としたが、いずれの職場でも口頭指示の理解が難しく、ケアレスミスが多く叱責を受けることがたびたびあった。新しい業務の習得や人間関係の構築が難しく、暴言を受けることもあった。発達障害に関するインターネット記事を目にしたことをきっかけに、精神科を受診した。
〇〇クリニック(令和4年2月10日~令和4年6月5日)
令和4年2月10日に受診し、自閉スペクトラム症および注意欠陥多動性障害と診断された。令和4年4月、医師の勧めにより就労移行支援事業所の利用を開始した。
△△クリニック(令和4年7月2日~現在)
令和4年7月2日、医師の異動に伴い転院した。令和5年3月、精神障害者保健福祉手帳を取得した。同年3月、障害者雇用によりリサイクル会社へ就職し、ペットボトルの回収・粉砕・運搬等の単純反復的な業務に従事している。就労定着支援を利用し、相談できる上司もいるが、新しい業務の習得に時間を要し、コミュニケーションの困難さから就労継続に課題がある。日常生活や身の回りのことについても、家族の援助や助言を要している。
基本編でもご案内していますが、生成AIはあくまでも補助として活用するのが安心です。
事実を逸脱した大げさな表現になっていないか、間違った情報が含まれていないかなど確認して、適宜修正しましょう。
- 小西 一航
- さがみ社会保険労務士法人
代表社員 - 社会保険労務士・精神保健福祉士
