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障害年金とは


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公開日:2020/09/24
  最終更新日:2022/10/26

気分障害(うつ病)の認定基準と留意点

認定基準_うつ病

気分障害とは

気分障害は感情障害ともいい、主にうつ病・双極性障害(躁うつ病)の2つに分けられます。
うつ病はさらにうつ病と反復性うつ病に大別されます。

本ページでは、このうつ病・反復性うつ病性障害について詳しく解説します。

気分障害(躁病・双極性障害)の認定基準と留意点

気分障害(持続性気分障害・気分変調症)の認定基準と留意点

ここでいう気分や感情は抑うつや不安、あるいは高揚を指します。
悲しいできごとがあったとき、嬉しいできごとがあったとき、誰にでもこういった気持ちの変化は起こりますが、普通であれば時間の経過などでそれらは解消されます。
気分障害(感情障害)は、この気分の変調が正常の範囲を超え、コントロールができなくなった状態が持続するため、社会生活や日常生活に困難をもたらします。

うつ病の場合は、思考力や集中力の低下などから仕事が難しくなったり、気力が湧かなくなり日常生活がままならなくなったということがあれば、障害年金の受給を考えてみてください。

認定基準

この認定基準は2018年5月17日時点で厚生労働省・日本年金機構が発表しているものです。
『国民年金・厚生年金保険障害認定基準』では、統合失調症とまとめられていますが、当サイトでは見やすくするため、気分障害のみの別表としています。

  1. (1)各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。
    障害の程度 障害の状態
    1級 高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの
    2級 気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
    3級 気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが持続したり又は繰り返し、労働が制限を受けるもの
  2. (2)気分(感情)障害は、本来、症状の著明な時期と症状の消失する時期を繰り返すものである。したがって、現症のみによって認定することは不十分であり、症状の経過及びそれによる日常生活活動等の状態を十分考慮する。
    また、統合失調症等とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する。
  3. (3)日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。また、現に仕事に従事している者については、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること。
  4. (4) 人格障害は、原則として認定の対象とならない。
  5. (5) 神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象とならない。ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、統合失調症又はそううつ病に準じて取り扱う。

出典:厚生労働省・日本年金機構「国民年金・厚生年金保険障害認定基準」

障害年金における「気分障害(感情障害)」の認定基準の留意点

就労について

労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、現に労働に従事しているものについては、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況などを十分確認したうえて日常生活能力を判断する。

国民年金・厚生年金 精神の障害に係る等級判定ガイドライン」

精神障害による障害年金の審査においては、上記のように考慮することになっています。
就労している場合は、以下の点で困難が生じていたり、配慮を受けている場合は必ず書類内で申告をしましょう。

  • 欠勤・遅刻・早退・就業時間中の休憩が多いなど勤務状況が安定していない
  • 本来の業務から、負担の少ない業務に変更してもらっている
  • 就労時間の短縮、勤務日数の低減
  • 復職したが、休職期間の期限によるもので軽快していない
  • 練習通勤など、給与は受け取っているが業務への復帰はしていない

当社では、勤務先の方の協力を得て、第三者からの申立書を作成しています。

障害年金を受けとりながら働く障害者雇用という選択(後編)

診断名とICD-10コード

障害年金診断書(精神) 傷病名とICD-10コードの欄
以下の「気分障害(感情障害)に該当する診断名」をじっくり見てくと、F32.0 軽症うつ病エピソード、F33.0 反復性うつ病性障害、 現在軽症エピソード、F33.4 反復性うつ病性障害、 現在寛解中のものといったように、その症状が現在軽症に収まっていることを示すコードがあることが分かります。

診断書の内容と照らし合わせたときに、明らかに合致しないコードになっていないか、念のため確認してみましょう。
当社でも診断書では症状の重さを伺わせる内容になっているのに、コードだけが軽いものになっていたことがあり、確認したところ医師が単純に書き間違えただけであったケースがありました。

当然ながら医師も人間ですし、特に障害年金の診断書は記入内容が多く、ミスが生じてしまうことはあり得ます。
ただ、患者の立場としては言い出しづらいこともあるでしょう。
そういった場合は、医療機関との折衝についても、サービスの内容に含んでいる社労士に代行を依頼することをおすすめします。

認定の傾向

うつ病では、抗うつ薬の処方量が特に障害厚生年金の等級審査に影響します。
新ガイドラインによる障害等級の目安が2級であっても、処方薬が初期量だと軽度と判断され3級になることがあります。処方薬が初期量で2級認定を目指す際は対策が必要となります。

うつ病に該当する診断名

IDC-10において気分障害は、F30-F39に該当し、そのうちうつ病エピソード・反復性うつ病性障害はF32-F33で下記のように区分されています。
NOSはnot otherwise specifiedの略で、「詳細不明」または「性質不明」であることを示します。

F32 うつ病エピソード

F32
うつ病エピソード
【包含】
うつ病性反応の単発エピソード
心因性うつ病の単発エピソード
反応性うつ病の単発エピソード
【除外】
適応障害(F43.2)
反復性うつ病性障害(F33.-
F91.-の行為障害を伴う場合(F92.0)
F32.0
軽症うつ病エピソード
F32.1
中等症うつ病エピソード
F32.2
精神病症状を伴わない重症うつ病エピソード
激越うつ病
大うつ病 精神病症状を伴わない単発エピソード
生気うつ病
F32.8
その他のうつ病エピソード
非定型うつ病
“仮面”うつ病の単発エピソード NOS
F32.9
うつ病エピソード、 詳細不明
うつ病 NOS
うつ病性障害 NOS

F33 反復性うつ病性障害

F33
反復性うつ病性障害
【包含】
下記の反復エピソード:
・うつ病性反応
・心因性うつ病
・反応性うつ病
季節性(型)うつ病性障害
【除外】
反復性短期うつ病エピソード(F38.1
F33.0
反復性うつ病性障害、 現在軽症エピソード
F33.1
反復性うつ病性障害、 現在中等症エピソード
F33.2
反復性うつ病性障害、 現在精神病症状を伴わない重症エピソード
精神病症状を伴わない内因性うつ病
精神病症状を伴わずに反復する大うつ病
精神病症状を伴わないうつ病型の躁うつ病
精神病症状を伴わずに反復する生気うつ病
F33.3
反復性うつ病性障害、 現在精神病症状を伴う重症エピソード
精神病症状を伴う内因性うつ病
精神病症状を伴ううつ病型の躁うつ病
下記の反復性重症エピソード:
・精神病症状を伴う大うつ病
・心因性抑うつ精神病
・精神病性うつ病
・反応性抑うつ精神病
F33.4
反復性うつ病性障害、 現在寛解中のもの
F33.8
その他の反復性うつ病性障害
F33.9
反復性うつ病性障害、 詳細不明
単極性うつ病 NOS
社会保険労務士 小西 一航
小西 一航
さがみ社会保険労務士法人
 代表社員
社会保険労務士・精神保健福祉士

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